文部省主催により行われていた文展は画家の登竜門として重要な存在でした。
文展の日本画は新・旧の二科に分かれていましたが、洋画部門はそのようになっておらず、新・旧の価値観の違いから、審査への不満が出ていました。国費留学者を中心としたグループは洋画部門も二科制とするように政府に要望を出すものの、受け入れられそうになかったため、1914年(大正3年)、新しい美術の発展を図るために文展の「旧科」に対する「新科」として「二科会」が結成されました。
「流派の如何にかかわらず、新しい価値を尊重し創造者の制作上の自由を擁護し、抜擢する」という趣旨のもと、常に時代の新傾向を吸収し、多くの著名な芸術家を輩出しています。
なお、組織としてはデザイン部、写真部は「公益社団法人 二科会」に含まれず、個別の一般社団法人となっています。